この前唐突にインド人のおたくにお邪魔した。
時間は深夜2時前の丑三つ時なタイミングである。
何だか良く解らないが、お酒も用意してあるらしい。
それに釣られて一緒にお宅に向かってみたんだが、
やはりと言うのか、用意なんかしちゃいないご様子で、
とっくにシャッターの閉まった深夜の酒屋を叩き起こすコトから始まった。
インドではもちろんコンビニなんてありゃしないし、
12時を過ぎたら大抵のお店は閉まっちゃうのは当たり前だ。
飲み屋だって1時を過ぎたらほとんどやっていない。
何件か閉店済みの酒屋を訪ね歩いた挙げ句、
閉店している筈なのにヒッキリナシに車が集まる、
とある酒屋に辿り着いた。
どうやらインドでは、
この手の風景はよくあるお話で、
夜中に営業してると怒られるので、
シャッター越しに夜営業をしている店があるのだ。
実は一度利用したことがあるが、
コチラが外国人だからってのもあるだろうが、
いつにも増して先方の言い値がはびこる殿様商売である。
そんな訳で、
ウイスキーを買い付けて先方への家路を急いだ。
皆でウイスキーを片手に、
タンドーリチキンとピリ辛どころではない人参サラダをついばみながら、
宴はようやく始まった。
酒も入り、ヨモヤマな話は次第に何故か日本食の話題になって来た。
一方が云う、
「オレは日本食をよく知っている。巻き寿司と握り寿司の違いも知っている。」
「刺身が大事なんだ、刺身が。オレは日本食が大好きだ!」
それに対しもう一方も得意げに、
「オレは寿司はそれほどじゃないが、鉄板焼きなら知っている。他の料理も色々知っている。」
何だか実に微笑ましい会話でグラス片手に一人和んでいたんだが、
こちらが入れる日本人目線のお話などは誰も聞いちゃいなかった。
要するに延々と知識自慢が続いているご様子で、
ソレ以外はどうでもいいのか、気にしていないようである。
話は段々熱を帯びているし、コチラも放っとかれてるし、
眠くもあり、どうでも良くなって来たのでおあともよろしく、
日本人不在の日本トークに別れを告げて眠ることにしたのであった。
それにしても他の国は知らないが、
日本料理といえば、寿司と鉄板焼きがポピュラーなんだね、やっぱり。
「それだけじゃないんだよ、君たち。」
ってコトを言いたかったんだが、
好奇心溢れるそぶりを見せるワリに、
かたくなで保守的なスタンスは良く解らないなぁって思いながら、
赤ちょうちんとか行きてぇな〜と想いを馳せた未明の出来事であったのさ。
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