計画的のつもりで、 無計画に飛び込んだインド生活の、 テンヤワンヤなコトの顛末を綴ります。
昼過ぎまでのんびり過ごしちゃう休日もある。
これでいて、
セッカチな僕は勿体無い気になっちゃうのも確かなんだ。
さっさと旅に出て、知らない土地を歩き回したい気になるのも確かだ。
そんな邪念をシャワーで洗い流してイザ!取り合えず外に出てみる。
そして近所の商店街を練り歩きながら、
独りパッと閃いて、一人でそうか!とうなずいて、ガッテンしたんだ。
あれ!?この風景っていつも通りだけど、
コレはコレで確かに僕の日常なんだけど、
思ってみれば、この風景も日本じゃない異国の風景で、
見渡す限り違和感ばかりのインドの風景だよね!?
そりゃそうだ。
萩原朔太郎に言われるまでもなく、
旅が単なる「同一空間における同一事物の移動」
に過ぎない気はしてたけど、
青空文庫/萩原朔太郎 猫町 散文詩風な小説
ソレは決してどこも同じじゃあなくて、
気持ちの持ちようでどこにでも行けるし、
ソレに気がついたら一瞬で世界は見違えるんだと思う。
そして僕にとって普段の商店街が旅先の未知なるマーケットになり、
ただの近所の町歩きがインド旅行の興味深いヒトコマに様変わりしたんだ。
ほんとうに慣れは凄いと思う。
慣れてしまうと、そんな違和感を忘れるくらいだ。
ソレはソレでありがたくもありながら、忘れっぽい僕は、
出来るだけ忘れないように注意深く違和感を拾い集めたいと想う。
こうやって日記を毎日書いてみるのも、
その一環だなぁんて思ってもいるんだ。
今日、あの時、ふと近所の女の子が、
『あんた日本人?名前は?」
って聞いてきたんでびっくりしたこととかさ。
どんなに印象深くても結局、
多分、いずれ忘れちまうからさ。
やっぱりカオス過ぎたパハールガンジの朝が明け、
朝も早よからインド人の友人も呼び寄せ買い出しツアーは始まった。
向かう先は、
デリー工業地帯な趣のオクラ。
目的地のNGOオフィスの居所は聞きしに勝る分かりにくさであった。
住所末尾な番地の160番を見つけようにも、
161番を見つけたはいいものの、隣は桁が違うのである。
行く先々で聞きまわり、
なんとか159番を見つけたものの、なぜか見当たらない。
ようやく見つけたその団体は、
「タラプロジェクト」という女性自立支援をはじめとした、
スラム、子供、生活環境改善を目指すNGOであった。
今回の目的は、
この団体が支援したビーズを使用したワークショップのための買い付けなのである。
女性の地位がまだまだ低いここインドでは、
自身の抑圧された状況に甘んじながら低賃金な重労働や無職を強いられる場合が多い。
そんな女性に働く喜びと尊厳を取り戻すために、
このビーズ製作やアクセサリー作りを通して収入と活躍の場を設けているのだそうだ。
必要なビーズの選定をしながら、
そんな彼らの実に多岐にわたる活動内容をスライドショーを交えて教えてもらった。
在住3年目な個人的に垣間見ながら勝手に思うことは、
多分貧乏人はこのまま捨て置かれ続けるだろうし、
自助努力でどうにか出来る範囲でも世界でもないだろうというコトだ。
その場合、
このような民間の活動体が世間に対して周知や、当人たちへの教育、
環境改善をサポートしていかない限り何も変わっていかないだろう。
(どっかの国もそうだよね、きっと)
それでも微々たるものかもしれないけれど、
確実に広がり、成果を上げている力強さを感じた次第である。
そんな楽しく心強い交流を経て、
デリーの町並みを改めていろいろ案内してもらいながら、
インドの印象や、それぞれの今までや、これからのこと、
いろいろもろもろを語らってデリーの夜は更けていったのであるよ。
【参考】
Tara Projects公式サイト(英語)
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