チョイと前の話なんだが、
テーブルセットを作ったわけ。
「作った」と言っても、結局指示して、
自分で塗装しただけなんだが、
その一部始終を記すことにする。
アレは、まだ暑い夏のはじめの頃だった。
カフェっぽい椅子とテーブルを作ろうと、
まずは木材屋に向かったんだ。
インドでは、
ホームセンターだなんて超便利で合理的で理想的なお店なんて存在しない。
街角のコンパネが並んでる店らしきあばら家を覗きに行くのだ。
そこには、材質とかあまり存在しない。
あるのは、「厚さ」だけである。
よくよく観察してみると、
インドでは家財一式コンパネであつらえてあることが多い気がする。
(コンパネは表面に色々文字が書いてあるので分かるんだよ。)
そこで設計図を渡して、
必要な材木を整えて貰う事になった。(工具一式買うより安いから)
そしてカーペンターの登場である。
一度顔見せしてから荷物を取りに帰ること1時間余り、
ようやく作業を開始する。
木材を必要な長さに切り揃えているのだが、
しょっちゅう電話が来ては、作業がしばらく中断する。
木を6本、半分に切るのに既に二時間半が経過。
あまりに進みが遅いので、
一言モノ申そうかと席を立ったその時、
懐から秘密兵器が飛び出した。
カンナの登場である。
そしておもむろに(木の上で‼︎)研ぎ出すこと三十分。
研ぎ汁?で黒くなった木材たちにカンナをかけて行く。
そこでも材木屋の若い衆がカーペンターにちょっかいを出しては、
作業が中断する。
もうこの時点で随分な時間が経っているのだが、
「で、いつ終わるんだい?」
の問いに、
「フォーデイズ」
と帰ってきたので、僕も一旦帰ることにした。
催促に催促を重ね、
3日後に様子を見に行くと、
仰天の仕上がりが待っていた。
確かにテーブルとベンチなんだが、
なにかが違う。
っていうか、設計図見てねーだろ状態である。
兎にも角にも、もはやそこで作業はできないので、
一式オートに括り付けて持ち帰る、驚きの展開に。(最初の写真である)
細かく言えば色々あるが、
明らかに問題なのは、天板であった。
要するに、一枚なんだよね。
オーダーでは、四枚並べて欲しかったんだけど。
確かに考えてみれば、
一枚でこと足りる天板をわざわざカットしたり、
アンティーク調にしあげるって、
理解出来ないオーダーかも知れないなぁ、
とヤスリがけやら塗装をしながら思ったのであった。
それにしても、
材料費だけで10000ルピー近く掛かった。
日本の3倍位高くついたかもしれない。
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