更に汗だくと埃、ついには咳まみれで着く先は、
先ほど僕を無為にフェイズワン送りにした警官が、
初めてかのように事情を聴き、一応事務所に通された。
ようやく本格的?な現場での事情聴取を経て、
言われるがママに調書を書き、
裁判所へ行けとの裁きが出た。
ようやくコトが進んできたぞ!
と息も揚々でも無いが、
それを持って一路裁判所へ乗合オートのハシゴで急ぐ。
うわさ?の裁判所は、
一見廃墟は言い過ぎたとしても、
どっかの地方スタジアムの跡地利用な趣きのある、
円形の、要するにボロ屋であった。
「裁判所へ行け」
とのお達しは、
どうやらソコに有象無象に居る
司法書士らしきおっさん方に、
調書をタイピングしてもらうことらしい。
何をしに来てるのか?
随分な人数のギャラリーと、
何故か?土産物のひき売りと、
チャイ売りやら薬売りや、
体重測りが殺到するこの空間に、
レトロ雑貨屋でジャンク品扱いみたいなタイプライターで、
仕事をする司法書士らしきおっさん方がいるんだよ。
無用とも思えるチャイブレイクを挟みながら、
一時間程で再び一路オートで同じ交番へ戻ったんだ。
そして、
そこでまたもや、
ファンタジーな展開を迎えることになる。
ようやく出来上がった書類を見せ、
タバコ休憩やら、雑談やら、
別件の処理に置いてけぼりにされること1時間。
また、裁判所へ行け!とのお達しを賜ったのだ。
「おいおい、いい加減にしろ!
そこはさっき行ったばっかりで、
遠いコト知ってんだろ!!
それならあらかじめ言えってんだ!」
といきり立つも、
もちろん話は通らない。
「なんだこのジャパニは、バカなのか?」
てな具合で面倒臭そうにするのみである。
どうやらそこの三階にアルらしき外国人登録所?窓口へ行かなくてはいけないらしい。
さっきの行程の残像が鮮明に残る余韻の中、
改めてオートを乗り継ぐのが馬鹿馬鹿しくなり、
まだ必要ないと言われながらも、一応ワンブレイク。
念のため、大使館に連絡を入れて指示を仰いだ。
曰く、
「確かにそこに行くのは必要であるが、パスポート再発行後に行くべし」
であった。
なんだか、
久しぶりに冷静で的確なアドバイスを聴いた気がして、
何も解決していないのに、何かが少し救われた気がしなくもなかった。
という訳で、
現在書類と妻の帰りを首を長くして、待っているのである。
おわり。
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