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印度の小噺。

計画的のつもりで、 無計画に飛び込んだインド生活の、 テンヤワンヤなコトの顛末を綴ります。

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インドの野良犬事情と、あたし。



近頃犬を観察している。

何て暇なんだろう?って程ではないんだが、

道を歩けば必ず見かけるんだから仕方が無い。

彼らは本当にどこにでもいて、

とはいえ行動範囲はそれほど広くなさそうだ。

子供の頃から顔なじみの犬などは、

その成長を垣間みながら、

実家に預けた柴犬を思い出している。

思い出しながら思い描くのは、

多分うちの柴君ではこんな世界で生きて行けないだろう。

ということだ。

それはきっと彼に限らず飼い犬のもつ宿命だなんていったら言い過ぎだろうか。

こちらの飼い犬は、

なぜか年寄りなのか?よちよちよぼよぼのんびり散歩していることが多いんだが、

とはいえ喧嘩は売らないし、

売られる事も少ないように見受けられる。

むしろ後ろから野良犬たちが楽しそうに?追走していたりする。

うちの柴君は喧嘩は売らないが、

売られた喧嘩は買うタチなので、

きっと怪我だらけになるんじゃないか?

更には道路の真ん中で寝転がって保護された経緯の持ち主なんだ。

でももしかしたら、

生きて行けないだなんてコトは無いのかもしれない。

うちの柴君も含め、

リードに繋がれて大事に管理されている日本の犬たちは、

世間を知らないだけなんだろうと想う。

走り回って喧嘩したり、

道路を横切って轢かれたり、

人間に蹴られたりしながら弱々しくも逞しく生きている野良犬たちをみるにつけ、

そんな風に想うんだ。

道を歩けば犬たちは、

右みて左で様子を見、

人間や車との間合いを観察し、

付かず離れず生活している様なんだ。

そういえば、

この前立ち寄った屋台で、

何だか優しい光景を目にしたんだょ。

閉店間際、

スープで煮崩した鶏ガラを犬たちに与えていたその店主たちは、

恐らく轢かれて後ろ足を骨折している負け犬君の為に、

他の犬たちを諭しながら鶏ガラを負け犬君から与えていたんだ。

そんなんだったら病院連れてってやれよ!

と思うかもしれない。

でも僕らに出来る事はなかなか限られているし、

多分やる人も少ないだろう。

意外と貧しい人間ほど、

他の人やモノコトに施す気持ちがあるようにも想う。

そんな訳で野良犬たちは、

そんな風に日々を過ごし、

遠吠えや喧嘩、事故や飢餓を乗り越えて、

子孫を残して命を繋いでいるようなんだ。

そんなやり取りを眺めながら、

物見遊山で傲慢な当方は、

その印象をインド人の生き方に重ねて連想し、

そのクセ自分の子孫を残すコトをしてないだなんて、

何て破滅的な生き方なんだろうか!!

弱肉強食って何?

適者生存って何?

だなんて考えながら、

頭でっかちなコウベをぶら下げて、

平気な顔でホッツキ歩いている訳なんだ。

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