賑やかな車内の喧騒に叩き起こされた六時頃、
ソコは既に終着点であるいつものバスターミナルであった。
寝ぼけ眼をコスりながら、
勝手知ったるターミナルを出たは良いが、
相変わらず内弁慶なマイ携帯は地図さえ読み込めない。
ターミナル前の軽食屋で、
オススメのラジャスターニ朝食を頂きながら、
当日の行動計画を練るコトにした。
とは言え大まかには決めてきていた。
アンベール城の上に位置するジャイガール城を目指す。
とりあえずピンクシティまで、
眼の合ったチャリリキシャのおっちゃんに、
言い値で連れて行ってもらうと100ルピー払う羽目になった。
まぁ距離的に通常ならサンブンノイチ位じゃなかろうか。
そのまま風の宮殿前でアンベール城行きのバスに乗る。
前回も来た湖に浮かぶ宮殿ことジャルマハル前を通過し、
勾配を登り始めたトコロで降ろして貰い、
聞こえてくるのは鳥のさえずりばかりなコノ静かな散策ルートには、
そこら中に孔雀の群れが生息している。
ただただひたすらに、
うねる道程を歩き続けていると、
爆音と共にやって来たトラクターのおっちゃんに拾ってもらう流れになった。
聞けば、
アンベール城で働くこのオッチャンは、
『コマネチ!』とか『ゲッツ!』とか『生麦生米生卵!』とか口ずさんで来ては、
次の日本のギャグを教えろとせがんで来る。
あいにく疎い当方は、
大したプレゼンも出来ずにジャイガール城に着いた。
するとオッチャンから、
『他の城もあるケド、行くか?』
とのオファーを頂いて、
そのままギャグ話と共に、
更に山道を進むコトになったのである。
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