計画的のつもりで、 無計画に飛び込んだインド生活の、 テンヤワンヤなコトの顛末を綴ります。
前回の続きというか折角なので、
不思議な結末について一応記しておこうと想う。
【ふと垣間見る、グルガオン発展の現場事情】
その後数日経って改めてあの道のりを進んでいた。
そしたら何だ!?ありゃ何だ!?
相変わらず、
よく判んないけれど不思議な光景が広がっていた。
しばらく首を傾げているとドライバー曰く、
「ハリヤーナ州は緑を前面に打ち出したいんですサー!」
「はぁ、そうですかー、へー!」
てな具合にそう言われるがままに眺めてみると、
要するに、廃墟が絶賛撤去中を後ろに見ながら、
何だか唐突な気もしなくもない様なベンチとか、
ジム的なフィットネス器具とか何とか色々とか、
更には恐らく本命の緑に着色された木材の数々。
そんな素敵な公園らしきな跡地利用のアトラクションが並んでいる。
そう、そんなハリヤーナ州がヤりたいコトはただ一つ。
緑あふれる雰囲気なここハリヤーナを演出したいのだろう。
いや、わかる!君の気持ちは良く判る!!
空気が悪いとか環境が悪いとか住みにくいとか色々問題はあるだろう。
そんな風評被害!?をどうにかしたいんだよね!?わかるわかる!!
だなんて思うと同時に、きっと本当に理解したことは、
実に短絡的で近視眼的なインドならではの付け焼刃な現場の有様である。
木や葉っぱをペンキで緑に塗って緑が大事だよ!とか、
いやはや中国でもそんな話し聞いたことがあるなーとか想うけど、
いや、もしかしたらこの場合は超長期的な視野なのかもしれない。
日本の少子高齢化だなんかとはいざ違い、
この国はこの地域は、人で溢れるコトが間違いないレベルで進んでいるし、
日本のおかげでメトロ開発しまくってどこもかしこも開発中のバブルだし、
そのうちコンナ些細な現実だなんて誰も彼も忘れていくものなんだろうね。
そんな調子で、
どのみちこのみち貧民たちは駆逐されてなかったことにされるんだろうね。
個人的には彼らがさてどこに行き着くのかを興味深く眺めているんだよね。
日本見たくなっちゃいけないよ!!だなんてトグロを巻きながら、
あくまでも車内から眺める傍観者を気取りながら進む荒れたオフロードなんだ。
ふといつもの道を進んでいると、
なんだか騒がしい一帯があるコトに気がついた。
警察が大挙して来ているようで、
随分と見物人が集まって来ているようだった。
しばらく様子を見ながら、
当初何が何だか判らなかったが、
どうやら様子が解ってきたんだ。
それは、
州政府による強制退去の一部始終だった。
それは、
清々しいくらいに圧倒的な力での公開処刑なんでびっくりしてしまう。
道端で陶器や雑貨を売っていた貧民の寝床が一軒一軒ことごとく潰されているんだ。
一瞬、
突風でも吹いて災害救助に来てるのかと思った位だ。
当の貧民たちも清々しいくらいに対して気にしていない!?
ように見えるのは何故なんだろう?実に不思議な毎度の光景だ。
インドで見るどんな人たちにも悲壮感を感じたコトがない気すらするのは、
僕が鈍感なだけなのかもしれないが、あながち間違っていないと思うんだ。
道理で恵まれてるのに悲壮感漂わす日本人とか少子化に成るよねって思うよね。
まぁともあれこれから先、
このグルガオンがどうなっていくのか?
どんどん拡張しまくっているこのメトロラインとともに、
インドらしくスカスカで無計画に進んでいくと思っているんだけど、
写真の六本木もそんな風に森ビルとかDLFとかの地上げとかから
今のように様変わってきたんだね 。
はてさて、
今後のグルガオンはいかに?
ラピッドメトロは随分繋がってきたようですよ。
我が家に凄いのががやってきた。
我が家のギザは18lだった。
それが50lがやってきたんだ。
なんの話だったっけ?
インド在住の人なら解るだろう?
もちろん、我らが湯沸し器の話なんだ。
インドでお風呂なんか、ありえないし、
我が家の温水はポトポト落ちる霞を拾い集める作業だったんだ。
それが50lがやって来て、
全てが一切合切何もかもが変わった。
コレはエポックメイキングな大事件なんだ。
今までシャワーを浴びるのも諦めていた筈が、
シャワーの出までよくなっちゃったよ!!
事情を知らない人には何が何だか解らないかも知れないが、
要するに暖かいシャワーが浴びられる環境に感動している訳なんだ。
今までシャワーを浴びるのは無理として、
ギザの電源をつけ30分、
その後チョロチョロ出てくるお湯を拾い集めて更に暫く待ってから、
集ったお湯を浴びる毎日だったんだけど、
それがあっという間にしばらくお湯が出てくるんだよ!
これをエポックメイキングと言わずしてなんというんだろう!?
相変わらず水の供給は毎日セルフメイドなんだけど、
そんな手間を手間と思わせない位、感動する境地ではある。
それにしても未だにそのギザって奴の仕組みを理解できなんだけど、
ともあれ、こんな些細な幸せを噛み締めて僕の幸せに加味してやろう。
何でも無い様なコトが、ホントに幸せなんだとホント思う訳なんです。
不便が高じて、嫌になっちゃったりしかねない環境だけど、
些細な幸せを拾い集めて感謝できる環境って言えばそうだよね。
と、感慨もひとしおな近頃の生活な訳なのです。
本当にありがとうございます。
アムリトサルからグルガオンへのバスでのご帰宅時間は、
記憶が正しければ、午後10時過ぎ位だったように思う。
何だかヤるコトなすコトやり遂げた気もしないけれど、
大して何もしちゃいない気もする不思議な道中であった。
そんな色々諸々の感慨を持ち込んで、
折角なのでパンジャブの酒屋さんで、
一杯引っ掛けてから家路に臨むコトにした。
何度も道を行き来していた手前、
何処に酒屋があって、何処に何があるか?
おぼろげながらもよく覚えていたのである。
そんな訳で、
入ってみた酒屋は見慣れないビールで溢れていた。
色々あったワインの各種はグラスがあるかは疑わしいが、
マハーシュートラ系南インドワインだったので用はない。
特段見慣れた感じしかないインド料理たちをつまみに、
見慣れないパンジャビビールを引っ掛けながらバスの時間を伺った。
羊系の脳みそカレーとか、
アフガニチキンとかついばみながら、
どうやらここインドでは、
おつまみな感じのライトミールだなんて望みようがないコトを実感する。
遅刻しないように、
毎度早めに店を後にしたんだけれど、
集合場所が曖昧過ぎて改めて笑ってしまった。
ニアーステーションとしか書いてないんだが、
どうしよう!?てな塩梅で、
事前にバス会社の場所を確認していたんだけど、
再度先方に電話で確認することになった。
とはいえ、ヒンディーでよくわからないので、
チャリンコリキシャに拾って貰いながら連れて行って貰ったんだ。
着いた先は結局駅の周辺なんかじゃ決してなく、
事前に確認していたバス会社の所在地であった。
それもそもそもバスですらなく、
トヨタ製のイノーバで隣町まで2時間の道のりを経て、
そこから乗り換えデリーのカシミールゲートのはずが、
気がつけば問答無用にデリーの空港まで連れて行かれた旅路であった。
別に構いやしないし、道中一番後ろの席で、
それほどお客が居ないコトをイイコトに横になって過ごしたんだけど。
今回の旅路を改めて振り返ってみると、
1月1日のデリー入場制限から始まって、
境界線を色々思い巡らせた旅路だったように想う。
要するに、
何だって勝手に決められたデリーとグルガオンの境界線に翻弄されて遅刻しそうになり、
何だってワガボーダーみたいにさ、どの国の人間もそんな国境線に熱狂するんだろね?
そんなコトを考えている僕もボーダーなんだよなー!?
だなんてね。
色んな意味でボーダーのそれぞれのあり方を考えちゃったよね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%B7%E8%B5%B0%E7%8E%8B_%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC
新年早々するコトといえば、
何度も黄金寺院を詣でるコト位しか思いつかなかった訳なんだけど、
思い出したように、
映画館を巡ってみるコトにしたんだ。
いざ目指すは、噂のスターウォーズ上映会場である。
直前に妻からオススメされていたコトもあり、
正直全作観た覚えも無い位のニワカっぷりではあるんだけど、
折角なので、新年映画始めとしてアムリトサルの映画館を探してみたんだ。
相変わらず黄金寺院辺りから、
チャリンコリキシャのおにーさんに目的地を伝えてみる。
事前に調べておいたシネポリスという映画館である。
どうやら駅を挟んだ北側のちょっと行った位にある筈なんだけど、
予想通りというか、これまた予想以上に辿り着けない旅路の始まりであった。
まず、チャリンコお兄さんが目的地を知らない。
こちらの記憶を頼りに向かってみるものの、
道中行き先を尋ね廻ってみても、誰一人として知らない。
「映画館行きたいって!?何だって行きたいんだ?4キロ以上あるぞ!あっちだ!」
てな風に明後日の方角を示されるのは当たり前。
ついにはお兄さんからおっちゃんリキシャに乗り換えて、
「いや違う、この周辺にある筈なんだ!」
と駄々をコネまくり、
行き着いた先はドメスティック映画館。
近頃の映画館とは明らかに一線を画す古めかしい風体な上に、
新年で上映もしていないし、何やらおっさん達が佇んでいた。
そのおっさん達に改めて目的地を伝えると、
ソレはあっちだ!と教えてもらうものの、
相変わらず運転手おっさんは理解していないご様子。
結局更に二件ほど映画館をはしごした挙句、
ようやく目的地に辿り着いたのは探し始めて2時間後、
上映開始時間を30分をゆうに過ぎた頃であった。
どうやら近頃よくあるシネコン系映画館なんだけど、
これまたよくある廃墟みたいなスカスカのショッピングモール内の不思議スポットだった。
それにしても、
日本じゃ2000円の入場料が話題だったみたいだけど、
コチトラ180ルピー(350円位)の破格プライスでのご入場である。
【参考】
TOHOシネマズはなぜ『スター・ウォーズ』の入場料金を2000円にしたのか?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/soichiromatsutani/20151116-00051488/
日本であるのかは知らないけれど、
中休みの休憩時間に買い求めた特大ポップコーンと特大コーラ、
ホットドックを合わせても1500円未満のインド相場であった。
むしろポップコーンとかが多過ぎ高過ぎな印象すらあるし、
コーラも一リットルサイズでデカ過ぎて胸焼けするレベルだったんだけどね。
何だか途中入場な上に、
英語の理解も半分位な塩梅で、
何が何だか判ったような解んないような印象なんだけど、
多分、昔の話を知ってる人が喜びそうな映画だったような気がする。
まぁ今度、ちゃんと順番通りストーリーをおさらいしてみよう。
そんな訳でアムリトサル滞在も終盤に差し掛かった訳なんだ。
数日前に辿り着いたあの時は、
知らなかった筈の未踏の地が、
ほんの数日後には忘れがたい地になっている。
ってのはまさに旅の醍醐味なんだと想うんだ。
そんな風に色んなコトを想い出しながら、
来た道と同じルートを辿るバスの車窓を眺めていた。
もちろん学んだコトもある。
トイレに行かなくてもイイように、
寒くなってもイイように、
簡単なコトながら我らながらに少しだけ学習したのかも知れない。
知った道は知らぬ未知より短くて、
あっという間にコチの市街地に辿り着いた。
本当ならば、終点前に乗り換える位のスマートさが欲しかったんだけど、
まだまだ修行は足らず、無残に終点であるバスターミナルに戻って来た。
そこから新天地であるコチフォートなる島に向かう。
コチの街並みは幾つかの島で分かれていて、
それらの島をジェッティとかいうミニフェリーで移動するんだ。
大してジェットとは言えないのんびりした船に乗り、
バスコダガマが一応眠ってるらしい新天地に到着した。
とは言え何だか様子が違うんだ。
持ち合わせの地図と現実が一切合致しないんだよね。
そのうち何とかなるだろうスタンスな僕らとしては、
しばらく気にせず適当にフラフラ歩いてみるコトに。
それにしても相変わらずに一切の土地勘が掴めずに、
次第にお互いイライラし始める悪い兆候が始まった。
実は我ら夫婦、一見のんびりなようで結構気が短い。
毎度どこでもこんな理由からピリピリいがみ合って、
あんたのせいだ!とか、うるさいな!とか勝手にしやがれ!とか始まるワケだ。
それでも宿を取って食事も済ませて後になって判ったコトは、
降りた乗り場が違うっていう実に単純な理由だったんだよね。
どうあれ、
いよいよ楽しい南インドの二人旅も終盤に差しかかってきたワケなんだ。
南に着いて数日間、
思ったよりも暑くもなく、
どちらかというと、
寒いくらいの体感温度と
時折やってくる雨模様に歓待されて、
夕焼けとかは見れなかったんだけど、
まぁ一言じゃとても言えないけれど、
とっても快適に過ごしていたんだよ。
当初の予定では、
バックウォーターツアーやらなんやら、
予定を詰め込めるだけ詰め込んでいたんだけど、
結局なんだか他に移動するのも疲れちゃうよねってコトで、
時間の許す限りしばらく居座るコトにしたんだよ。
毎日ふらふら近所を散策したり、
バイクを借りてちょっと遠くへ行ってみたり、
色んなビーチと人々の生活を垣間見たり。
1日に何回同じビーチを往復して、
何回同じタバコ売りとか客引き達と挨拶してんだろうねって話しながら、
懲りずに毎朝毎晩同じビーチを散歩して、
毎食魚料理ばかりを食べ歩いたり、
しまいに地元のおっちゃん達とも仲良くなって、
朝の地引網とか漁の手伝いに参加したりしながら過ごしてたんだ。
そのせいなのか、飲みすぎなのか、
腰を傷めちゃったみたいなもんで、
折角なんで本場なアーユルベーダのお薬を貰ったんだけど、
思わずウコンを飲んで養生するデトックス週間になったって訳なのさ。
そんなんであっという間に4、5日終わっちゃって、
何だか慣れひたしんだおっちゃん方や海岸線に別れを告げて、
残り2日は空港に近いコチの市内観光がてら北上することにしたんだよ。
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