計画的のつもりで、 無計画に飛び込んだインド生活の、 テンヤワンヤなコトの顛末を綴ります。
いつの頃からか、
パソコンのブラウザを開くと、
旅先提案がされるようになった。
どうやらIXIGOとかいう旅行サイトに取り憑かれたようだ。
毎回インド国内をはじめ、
国内外の都市をイケた写真とともにお勧めしてくれるワケだ。
素知らぬ顔で受け流しつつも、
知らない都市だったりすると、
ついついサイトに従い場所や行き方だったりを調べてしまう。
ついでに自室のベッドの真上には、
帰任した人から貰ったインド地図がどでかく貼ってあるのだ。
近く休みでもとろうかな?なんてタイミングになると尚更、
思わずサイトの思惑に乗っかって地図を見上げつつ色気付いてしまうのだ。
そう、近頃まさに、
ソロソロ帰ろかなぁ?とか、ちょっと出かけたいなぁ願望が色めき出していて、
スカイスキャナーだったりの類なサイトを眺めているのだ。
思わず妻も妻で、
こちらが予期していなかった提案をしてくれる。
「インドと日本の間のどっかで合流する?」
「うほほ、なんだいそれは?鼻血が出るね!」
てな具合で未来の未定な旅の合流地点を妄想しながら、
そう、この模索する辺りが旅の醍醐味だよねぇとかなんとか言って、
ちょいとワクワクし始めているんだよ。
上海のリニア乗り場で落ち合う?
食は広州っていうしね?
北京は嫌いって言ってたっけ?
香港行ったことないね!?
毎度ながらタイでもいいね!?
いっその事、大阪でもええよ!?
そんな風に頭は巡り巡ってスカイスキャナーさんに伺いを立ててみたところ、
どうやらどの日取りも最安値がANAさんの直航便だなんて便利過ぎるけど、
なんだか情緒がないわな。求めてるのとは違うわい!だなんて思いながら、
どっか数日トランジットできたり、
もっとフレキシブルに調整できる旅路を求めて彷徨っているのであるよ。
どうせなら、
陸路で帰ってみようかな?とも一瞬頭をよぎったけど、
限られた日程でそれをやったら?妻にも一瞬で却下されたよね。
まぁいずれにしても、
まだまだ先のまだ見ぬ未定な妄想一時帰国ではあるんだけどね。
夫婦円満別居になってから、
かれこれ今月で1年が経過した。
そんな孤独な深夜の家路の中、
近頃数匹のワンコたちが出迎えてくれるようになった。
彼らは大体我が家の目の前に陣取っていて、
基本的に周囲の門番にーさんと遊んでいるようだ。
ここいらに限らず、
この国は野良犬天国というか、
そこらじゅう至るところで見かけるし、
”野良”というとかわいそうとか、凶暴で危ないイメージだけど、
個人的には特定の所有者いないみんなの犬な感じに捉えている。
【インドの野良犬事情と、あたし】
彼らも皮膚病チックな奴とか、足をひきづっていたりとか、
それぞれ色々大変そうではあるが、みんないい奴で僕の帰りを祝ってくれる。
そんな彼らにも、もちろんインドだからではないが、
彼らのカーストというかヒエラルギーが明確ではある。
まぁ犬ってそういうもんだわね。
まず、真っ先にハイタッチをしてくる若いワンコ。
この中では一目置かれる存在で、若さゆえにヤンチャでアマガミがちょっと痛い。
それに一歩下がりながら控えめに近寄ってくるのが、
最近足を引きづりだしたナンバーツー。
さらに遠目から羨ましげにこちらを見ているのが、
皮膚病なのか?背中が炎症気味のナンバースリー。
せっかくみんな来てくれるので、
みんなに挨拶をすると嫉妬深いナンバーワンが他を蹴散らして、
門番お兄さんに怒鳴られるのである。
そんな毎度のセレブレーションをしていたさなか、
隣のお家の飼い犬様が横切ったわけなんだけど、
毎度思うにインドの飼い犬様は動きが鈍い。
そんなに頻繁に散歩をさせてもらってないんだろうか?
そして他者との接点がほとんどないからだろう、
コミニュケーションの取り方が下手な気がする。
そんな風に思いながら、
日本の実家に預けた我が柴犬くんを想い出すのである。
彼も我が不徳の致すところ、コミュ障気味なワンコであった。
いずれにしても、
野良犬くんたちのそこらじゅうを駆けずり回り、
人間のそばで彼らなりの社会を形成している様子を眺めていると、
なんだか逆に過保護な飼い犬様たちが
不憫な気がしてくる位ではある気もするんだよね。
そんなワケで、
そろそろ実家で至れり尽くせりな王様気分の我らが柴犬くんにも、
謁見しに行かなきゃなぁ!と思い始めているのである。
インドでは、思うように行くことが少ない。
残念ながらそれは多分間違ってはいないと思うし、
知っている人には、今更な話だとも思う。
例えを挙げればきりがないが、
これまでの過去を振り返ってみても、
携帯が結局何度も交渉してもネットが使えないとか、
水道があんな感じだったり、
停電だったり、あれやこれやと思い出すだけで色々ある。
そんな外に出ればハプニングひとしおな休日。
たまにはというほどではないが、引きこもって過ごした。
タイミングで妻とスカイプ(FaceTime)をするために、
晩御飯を外に買い出しに行ったのだが、
いつも買うモモ屋(ネパール餃子)がまだ開店していなかった。
うちの近所のマーケットはどローカルなマーケットな為、
いつものインド料理屋以外に気の利いた店は一切ないのである。
とりあえずお酒だけを買い込み、
そういえば、とデリバリーのお店を検索してみることにした。
電話中は家にあるものを適当につまんでいた僕は、
夜8時半頃チベット料理屋さんのモモ(餃子)とテュクパ(麺)を、
自身初のデリバリーで注文してみた。
このグルガオン周辺はハイテクシティなので、
日本以上に飲食等のデリバリーが盛んでお手頃な値段で楽しまれているようだ。
日本のぐるなび?みたいなZOMATOで検索し、
スムースに店を見つけ、注文にこぎつけた。
どうやら注文は確認され、30分後の9時頃には着くそうだ。
今まで使ったことがなかったけれど、
なかなか便利なシステムだなーと感心しながら到着を待つ。
そろそろ着くかなー?と音楽の音量を気にしだした30分後、
うーん、まぁよくある話だしちょっと時間かかってるのかなぁと思い始めた一時間後、
ちょっと遅すぎない?一応電話で確認しておこう!と携帯を握り締めたのが一時間半後であった。
すると、先方はヒンディのみの対応だったので、
こちらが丁寧に状況を説明しているその内に電話を切られる始末であった。
もはやこれまで。
お腹を空かせて待ち焦がれたこの一時間半はなんだったのか?
仕方なく、自炊なんて滅多にしない我が家で食材なんてほとんどありゃしないが、
パスタを茹でて、適当に有り合わせで凌ぐ休日の夕食となったのである。
もうお腹一杯で、早めに寝ようかなぁだなんて思い始めた11時頃、
滅多にならない電話が鳴り響いた。
そして電話の先はまさかの予想通り、
先方のチベたん料理屋のデリバリー君である。
そして当然ながら彼はヒンディしか通じない。
言葉が通じないのはまぁ、仕方がないけれど、
毎度不思議なのはこちらが「ちょっと待って」
と言って先方も「ティケ」とか言ってる割に、
そのままヒンディでけしかけ続けてくるあの感性がまだ僕には解らない。
結局家の外に出てみても来ているワケではないようで、
近所の門番さんにお願いしてこちらの詳細な場所を説明してもらった。
ようやく料理が届いたのがそれから30分後、
時間でいうと23時30分頃だっただろうか。
なんともまぁ、オーダーしてから到着までに、
実に三時間近い道のりを経てようやくモモが到着したのである。
ちなみにその店から車で家まで15分といった距離感なんだが。
もちろん今更到着頂いても感慨深いなんて話にはならず、
むしろ既に来ないと諦めて夕食を済ませたこちらである。
とはいえ欲張りな僕は暖かいうちに頂いてしまおうとも思ったけど、
さすがにモモ3種類とテュクパのあの量は既に空容量だなんてありはしなかった。
そんな訳で冒頭のように、
インドでは、思うように行くことが少ないなぁ。
と改めてしみじみ感じ入りながら、寝付くことにしたいと思う。
最新記事
カテゴリー
目指せ、ほぼ日更新!
カレンダー
求む、投票!